中国ネット広告市場規模 2013年Q2
『中国ネット広告市場規模』
2013年Q2の中国のネット広告市場規模は、232.6億元 前年同期比 27.4%増
昨年Q2は、前年同期比 58.7%増を記録していたことを考えると、成長率は鈍化傾向。
『中国広告形式別の市場規模の推移」
「検索エンジン広告」「垂直型検索エンジン広告(タオバオ内の検索エンジン)」「動画広告」の成長が著しい。
これは、奇虎360の検索エンジン市場新規参入やタオバオ内検索エンジン広告の拡大の影響が強いと思われる。
動画広告については、世界中のトレンドと同様。
逆に、「ブランドバナー広告」は縮小が目立つ。
『中国ネット広告市場媒体別売上規模 TOP10』
相変わらず、百度とタオバオが圧倒的な広告売上を上げている。
続いて、Google、Tencent、Sohu、Sinaときている。
この辺りは大きな変化はない。
但し、9位に躍進している「奇虎360」、「タオバオ」、「Sohu」は前年同期比40%以上の急激な成長を遂げている。
1:「奇虎360」
検索エンジン市場で15%のシェアまで急成長したのが大きな理由と思われる。
2:「タオバオ」
タオバオ自体の急激な成長による、中小店舗の増加と広告投下が起因。
3:「Sohu」
検索エンジン「搜狗」や「搜狐视频」などのサービスが広告収入を大幅に下支え。
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上記の広告形式には、「ソーシャルマーケティング」にかける広告費が含まれていないようだけど、実際はこの部分もかなり大きな割合を占めていると思う。
多いのは「公式微博/微信」の運用、「红人(アルファブロガー)」の発信あたりかな。
1年程前までなら、「BBS」「Q&A」等を活用したものも非常に多かった。
ただ、中国のローカル代理店の中には、全く効果がないと分かっていながら、広告主を欺く手法で広告を出稿する代理店も実際存在するし、多いのも確か。
その影響で、多くの広告主(特に日系)はそれらのマーケティング手法自体を問題視して、敬遠する動きが強まっている。
まさに、包丁の使い方じゃなくて、「包丁」を否定する見方が。
マーケティングとは、決して一発狙いではないはずだ。
地道な努力の積み重ねの上に、理想的な売上が横たわっている。
ところが、メディアの多くは目立った、劇的なプロモーションや手法をもてはやすために、「今度はオレが!!」となってしまう。
その裏にある、地道な努力を無視して。
明確な課題意識とストーリー付けができていれば、何が自社にとって最適で、何が最適でないかのPDCAを回していけるはず。
そうすれば、代理店の意見に大きく振り回されることはない。
その土台をしっかりと自社で持って、見極めることが重要だ。