中国の消費者は、どのメディアへの接触時間が長いのか? 中国人は、ネットとモバイルが大好きだ
中国の消費者は、どのメディアへの接触時間が長いのか?
この問いについて中国において話題になる時、往々にして出てくる見解はこうだ。
「中国人はテレビをあんまり見ないよね」
「モバイルは使ってるけど、モバイルのネット遅いしな〜」
「フリーペーパーがあんまり見られてないね」
「ネットを使ってる人多いけど、若い人中心なんじゃん」
これらの感覚的な、中国現地の日本人の意見に対しては、このグラフを見れば明確な答えが見つけられる。
2012年:中国とアメリカの消費者のメディア使用時間の比較
Source:eMarketer、Mianzhen Systems
これは、アメリカの 「eMarketer、Mianzhen Systems」の発表しているデータ。
中国の信憑性の薄い発表とは違うので、それなりにご安心を。
中国の消費者は、
TVとラジオのメディア接触時間が、アメリカに比べて、遥か短い。
逆に、
インターネットとモバイル、紙媒体の接触時間がアメリカよりも明らかに長い。
世界的に有名なVCであるKPCBの主席分析官のMary Meeker氏は、今年のD11で、この傾向について、中国はモバイルを含むインターネットの活用について、先進国であるという認識を示している。
世界の発展途上国では、固定電話を通り越して携帯電話が普及したり、セダンを通り越してSUVの販売が伸びたりと、段階を踏まずに急速に現代化の波に乗る現象が起こりやすい。
まさに、そういった事象の1つであるかもしれない。
また、このデータが持つ意味は、他にもある。
それは、中国においては、他国に比べてテレビやラジオといった伝統メディアを飛び越えて、インターネットやモバイルの使用習慣が一般化しつつあることに起因する。
つまり、
【ユーザーのアテンション獲得が急激に複雑化している】
ということだ
世界的に進んでいるとはいえ、インターネット先進国の1つであるアメリカを遥かに凌ぐ勢いで進行しているのが、中国消費者の日常生活だということ。
従来型の、いくつかの伝統メディアに広告を投下すれば、一定の成果が上がった時代は、アメリカよりもむしろ中国で、先行して崩壊していっているといえる。
この現状を踏まえたメディアプランニング、マーケティング戦略は非常に重要だ。
SUGARMONKEY LTD.,
中町