中国のモバイルネットユーザー・スマホユーザーの現状 ③
中国のモバイルネットユーザー・スマホユーザーの現状報告 第3弾〜位置情報サービス&アプリ使用状況〜
【まとめ】++++++++++++++++++++++++++++
・中国の位置情報サービスの累計ユーザー数は、2億1700万人以上。同期比20%増加
・位置情報サービスの市場規模は、12年度36億元(約400億円)で、13年度70億元(約800億円)と200%伸び予測。
・位置情報サービスのアクティブ率は、35%。アクティブユーザー率は前期に一旦下がったが、スマホの普及と共に徐々に伸びてきている。
・モバイルマップでは、検索大手の百度とグーグルを抑えて、「高徳地図」が圧倒的なシェアを持っている。
・位置情報サービスの利用場所は、街角やバス停等が多く、【地図】【クーポン】【チェックイン】がメイン利用と思われる。
・但し、【自分の位置の確認】の利用者が最も多く、商用利用【チェックイン、クーポン】は、15%程度と未だ未成熟な状況。
・位置情報サービスの利用頻度は全体として未だ低く、全体の半数以上が「ほとんど利用しない」と答えているものの、30%は「ほとんど毎日利用」と回答。つまり、格差が非常に激しいといえる。
・アプリ利用は、SNS、検索、情報収集がメインで、ネットショッピング系は、5%〜10%の利用状況。但し、モバイルECの利用率は大幅な伸びを示している。
【中国の位置情報サービスについて】++++++++++++++++++++++++++++
世界中どこにいっても、スマホ市場の中で位置情報サービスは大きな将来性がある反面、まだまだ手探りなのが現状。中国でもそれに変わりはない。
特に、モバイル最大手で70%のシェアを持つ中国移動が、まだ2G環境しか用意していない点も大きな足かせになっていると思われる。
但し、中国は政府主導で一気にインフラが整う国。
黒だった70%のオセロがひっくり返る瞬間に、新しいもの好きで順応能力の高い中国人は一気にこの市場を熟知し始めるとでしょう。
その時に動き出しても既に遅い。
それは、位置情報サービスを利用したメディアであれ、広告であれ、キャンペーンであれ。ノウハウは今こそが掴み時。
ただでさえ、市場のスピード感が圧倒的すぎる中国においては、インフラの問題で無理やりスピードが落ちている業界、分野にこそチャンスがあるのかもしれない。
【詳細】++++++++++++++++++++++++++++
◆中国LBS市場累計ユーザー数
2億1700万人を突破。19.2%の増加率。
市場規模は、36億元に達しており、同期比で138%の伸び率。2013年には70億元に達する見込み。伸び率は200%。
◆中国LBS市場アクティブユーザー規模
7595万ユーザーがアクティブユーザーで、前期比で39%の伸び率。前期には伸び率が下がっていたが、高機能なスマホへの移行によりユーザーがAPPに慣れて行っているところと思われる。
◆中国LBSを利用する目的
33%が地図や自分の位置の確認で1位。29.2%が社交。9.1%が別の人も使っているため。現状でLBSを活用してクーポンを獲得するとしたユーザーは、14.5%と未だ普及していない。但し、今後普及が予想される分野である。
◆中国モバイルマップ市場シェア(APP)
モバイルマップAPPのアクティブユーザー規模が大きく、高德地图がずば抜けており、21.4%を市場シェアを取っている。続いて、百度、Googleマップと来ている。
◆中国LBSスマートフォンユーザーの使用場所
街角30.2%。地下鉄・バス25.6%。家18.5%となっている。ここから、地図、社交、クーポン、チェックイン等が主な利用と思われる。
◆中国LBSスマートフォンユーザーの使用頻度
よく使わないが56.3%と回答。週に1~5回が27.9%。毎日10回以上が3.1%とLBSのユーザーに対する粘着性が未だ低いと思われる。現状LBS市場は未だ成熟しておらず、多くの未開拓市場が存在すると思われる。
◆中国モバイルネットユーザーのカテゴリ別APP使用率
ソーシャル系、検索、情報収集系が圧倒的に多い。また、検索系及びモバイル微博、モバイル動画の伸び率が高い。
ネットショッピングの割合は未だに非常に低いが、伸び率は高い。
◆中国モバイルユーザーのネット決済及び
モバイル決済及びモバイルショッピングユーザーの伸びはとみに50%~60%となっており、依然高い伸びを示している。
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SUGARMONKEY LTD.,
中町 秀慶