根性・気合い・協調性の土台の上にスマートさなんじゃ?
昨今では日本でも、根性論や精神論、熱血な人を見ると、「引くわー」「寒ーい」「キモ」と表現するような風潮があるように思う。
根性なんかよりもっと、スマートに科学的に、ロジカルに物事やって行こうぜ!
脳みそ筋肉ンは、放っておいてさ、的な。
ただ、中国ではそんな日本よりも更に、根性や協調性といった仲間意識が非常に弱いと最近つくづく感じる。
では、それはなぜなのか?
色んな中国人の友人に話を聞いていると、最近やっと分かってきたことがある。
中国にはそもそも部活動や習い事(特にスポーツ)といったものがまるでない。
中には体育の授業がない学校もあるし、プールなんてほとんどない。
小中高は、学校の授業と宿題、つまり、勉学がメインでスポーツや教養に対する教育が薄く、大学でやっとちょっとしたチームが出てくる程度。
それでも、チームというより集まりで、組織化されていない。
だから、小中高での思い出は大体誰に聞いてもあんまりないし、大学でもバイトやサークルの活動も盛んじゃないから、思い出話が少ない。
実は、小学校の家庭科の授業のように、料理や裁縫といった授業すらない。
それに加えて、学校やクラブ以外で唯一根性や協調性を学ぶ家庭においても、一人っ子であるがゆえに、協調性や根性を育む環境が一般的に非常に少ないと思う。
そのせいか、根性や熱血、スラダンで言うところのゴリのような雰囲気の人に会ったことがないし、夢を語る人にも滅多に会わない。
日本であれば、最近は減ってきたとはいえ、夢を語ったり、根性・気合い・チームワークについて、子供の頃から教わる。
私も小学校で所属したサッカークラブ『金沢南SSS』は、根性論の塊で、20分ハーフ(前後半40分)の小学生の試合なのに、試合前に120分間アップする。
しかも、60分に一回の給水では、紙コップの8分目の水分しか補給できない。
おかげで、試合直前にはかなりバテバテだった。
そんなことをしていたせいで、真夏のある日に、キャプテンが脱水症状でぶっ倒れて救急車。
それを気に、少しは改善したが、それでも、紙コップ9分目に増えた程度だった。
所謂、根性を付けさせるためらしいが、あのときに味わった、口の乾きの苦痛のせいで、未だに水分を吸収するコロッケやゆで卵が苦手という後遺症がある。
とはいえ、実際にあのときの経験のおかげで、大抵のことには耐えられると小さいときに気づけたし、本当に根性がついたように思う。
そのおかげか、6年生では県大会の決勝戦で、再々延長までもつれ込んで末に、3−0と勝利して、全国大会に出た。
小学生の試合で再々延長を制すのは、気合い以外の何者でもない。
実際、再々延長は、5分ハーフでありながら、先制してから、立て続けに2点も追加点を取ってる。
今思えば、あの競り勝つ気合いは大したもんだった。
まあ、20年ほど前の日本ならそんな社会の雰囲気が当たり前だったし、ある意味心地よかった。
そういった時代を過ごした、今、アラサーの若者ですら、年配の方からすれば気合いが足りんといった世代なのだろうけど、それでも、最低限の気合いや協調性は持ち合わせていると思う。
もっと言うと、持ち合わせていなきゃいけないと思う。
一部の人にとっては、「秀才」よりも「天才」を称賛する傾向があるかもしれないが、実際は、根性や気合いといった精神的な強さも天才と呼ばれる人たちの才能の土台の一つなんだと思う。
ここで、私の大好きな「はじめの一歩」から
鴨川会長の名言
努力した者が全て報われるとは 限らん
しかし! 成功した者は皆すべからく努力しておる!!
また、石川県出身の
松井秀樹選手の名言
努力できることが才能である
中国でもそういった根性や気合いを称賛する世代の上に、スマートな社会が来て欲しいものです。