息を止めて
水を張った洗面器に顔を突っ込んで息を止めるような気持ちで、気合いで突っ走った
と藤田社長が起業して最初の2年間を振り返ってた。
実は、藤田社長は、自身のブログや色んなインタビューの中で、似たような表現をよく使う。
私も就職して1年目と、起業して上場までの2年間、息を止めて一気に走り抜けて成功した経験があるので、
藤田さんの中ではきっと、この出だしのスタートダッシュが何より大事だと感じているんだろうと思う。自らの経験を基に。
確かに、何においても最初の基礎・土台づくりが最も重要で、且つ、最も力を使うところ。
人間の筋力は、下半身に約70%もの筋肉が偏っているけど、それは、体を支えることが最も大変だからだし。
建築物も高ければ高いほど、地上に見えていない基礎をしっかりと作ることが重要だし。
自動車が最もエネルギーを消費するのも、停止状態からの発車時。
多くのことは、努力と比例した直線で成果が顕著に現れるわけではない。・・・イメージ直線
つまり、努力がなかなか成果に現れないような、右肩上がりの曲線になる。・・・現実曲線
考えてみれば、自分の日常のなかにもある。
私は、中国語と韓国語がしゃべれるが、どちらを習得するときも明らかな現実曲線だった。
必死に勉強しても、なかなかしゃべれるようにならないし、ヒアリングも弱い。
でも、続けていくと、突然あるタイミングで分かるようになる。
私の中国語の場合は、4ヶ月程度、韓国語の場合は、8ヶ月程度でそのタイミングがきた。
そこからは、急激な伸び。伸ばしていくのは、初期の半分以下の労力でグングン伸びる。
分かる迄のタイミングが、結構早いと思うかもしれないが、理由は、私が留学していたり、猛勉強していたから。
まさに、「息を止めて突っ走る」勢いで勉強した。
でも、多くの場合、この成果が現れるタイミングが来る前に、ガス欠で諦めてしまう。
ただ、私の場合、語学とは逆に、ゴルフが・・・
24歳の時、8ヶ月間もの間、毎週土曜日に池袋の「コナミスポーツクラブ」のゴルフレッスンに通っていた。
現役のプロの先生に教えてもらうレッスン。
「プロに教えてもらってるんだから、きっとうまくなる。」と思って、8ヶ月間で一度も打ちっぱなしにすら行ってなかった。
その結果・・・
8ヶ月後、完全に素人のまま。
毎週欠かさず通ったにも関わらず、その後の初ラウンドでは、「150」を超える有様。
きっと、3ヶ月でもミッチリと会社の先輩と打ちっぱなしに行ってただけで、もっとうまくなってと思う。
これこそが重要な部分。
ある有名な本では、
「下りのエスカレーターを、一気に駆け上がって、上に行ってしまう勢いが必要」
と表現されている。
「それを、普通の人は、エスカレーターと同じスピードで、それなりに延々と頑張るから、いつまで経っても同じ場所」
頭では分かっていても、実行するのは大変。
でも、これができると人生は、短期間に一気に飛躍するんだと思う。
大事なのは、一点への「集中力」と「勢い」じゃないかな。
全然、自分でできてないと感じるから、強烈な自分への戒めとして。