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Unbot Group CEOのブログ。中国の最新市場動向を上海から発信。越境EC・訪日インバウンド・WeChat・Weibo・EC(タオバオ)etc...

中国で日本の商品は売れやすいのか?人気なのか?

中国と言えば、1500万人とも言われる富裕層が存在し、彼らが日本で派手な買い物をするために、

・日本の商品は売れる!品質が良いから!

・富裕層を狙えば良い!

といった考えを持たれる方が非常に多いのではないでしょうか。

 

 

その考えについて私は、

 

断じて、それほど単純ではない

 

と言いたい。

 

 

確かに、富裕層は存在します。

 

 

年収が1000万円を超える層が日本の750万人に対して、中国では、1500万人といわれています。

 

これは数年前の統計なので、現在は2000万人を超えているでしょう。

 

 

ただし

 

 

 

彼らが日本の商品は高品質だからと言って買うとは言い切れません。

 

 

 

特に、高級品(ブランド品)

 

 

 

なぜか?

 

 

 

一流品=一流ブランド=日本

 

 

 

とは言えないからです。

 

 

 

 

 

以前、某日系大手革靴ブランドの中国法人社長さんからお話を伺ったことがあります。

 

日本では圧倒的ブランドを誇るこの会社は、日本一の革靴・革製品であれば、中国でも売れる!と意気揚々と中国に進出しました。

 

 

 

ところが、閑古鳥が鳴き、出鼻をポッキリ折られたといいます。

 

 

 

なぜか?

 

 

 

一定額以上を支払って買う革靴・革製品は、日本ではなく、ヨーロッパ(イタリア、フランス、英国)こそが本場であり、ブランド価値をもっているからです。

 

 

 

同程度の価格を払うなら、イメージ、ステータス、ブランド力、伝統、歴史、ストーリー何をとっても圧倒的な優位性のあるヨーロッパのモノを買うのです。

 

 

 

言われてみれば当然です。

 

 

 

ところが、多くの日系企業は、品質や日本ブランドに踊らされて、日本で売れているものは中国でも売れるとタカをくくって進出してきます。

 

 

 

日本と同じターゲットに、日本と同じ商品を、日本と同じ方法で、日本より高い価格で。

 

 

 

正直、馬鹿げています。

 

 

 

売れるはずがありません。

 

 

 

なぜなら、お客さんが違うからです。しかも、全く。

 

 

今回の過激な反日デモを報道で見た方は、少なくとも感覚が全く違うと感じたはずです。

 

 

 

日本で数十億円、数百億円の売上規模を持つ企業が、中国を、中国人をしっかりと知ろうともせずに、中国の景気の良さに踊らされて失敗を繰り返します。

 

 

 

 

上記の革靴ブランドさんは、失敗してはじめて初心に返り、1からのスタートを決意したと言います。

 

 

 

 

日本では当たり前ですが、靴を試着する際は店員さんを呼びますし、試着の靴は、靴ひもまで店員さんが通して、緩めて、膝をついて履かせてくれますよね。

 

 

 

ところが、中国ではそんな丁寧な対応は必要ありません。

 

いや、してほしくないのです。

 

 

日本のパソコンと同じで、完全なオーバースペック。

 

 

中国の人は、自分が気に入ったら店頭の靴を履いてみます。そのままです。

 

 

わざわざ店員さんが靴ひもまで通して、緩めて、履かせてほしくないのです。

 

 

なぜなら、逆に面倒だからです。

 

 

こういった現状をしっかりと理解した上で、中国を見る必要があります。

 

 

本気で見るべきです。

 

 

 

まして、中国は日本以上に多くの民族、所得層、教育レベル、地域があります。

 

 

 

日本人が出張レベルで中国を見ただけで成功できるほど甘くはありません。

 

 

 

ヨーロッパ、アメリカ、日本、韓国、香港、台湾。

 

 

これらの国、地域の企業で中国大陸で最も成功している企業が少ないのが、日系企業ではないでしょうか。

 

 

特に、B2C商材において。

 

 

大きな理由は2つ。

 

①マーケティングに注力していない

⇨中国を本気で知ろうとせず、行き当たりばったりの手段を講じていることが多い。長期的戦略を基に、PDCAを高速で回す。

ポジショニングを明確にして、的確に捉える。

以前に比べて、大企業が常に優位とは限らなくなってきたからこそ、中小企業は綿密に計画して、機動力を活かすべきです。

 

 

 

 

②本気度が薄い

⇨日本は先進国であり、日本の製品、サービスは中国のそれより秀でていると考えている。本気度が足りない。

投資という感覚が薄い。一発当たればといった感覚の企業も多いのではないか。

そもそも事業とは投資活動。新しい市場に参入するなら当然。

ただ、根拠と戦略なく投資をしようとするから、一度の失敗で、縮小拮抗、ジリ貧戦略に陥る

投資すべきマーケティング予算を、売り上げから逆算し、売り上げが上がれば、予算は増え、売り上げが下がれば予算も減る

 

守りの経営へと移行

中国のような市場が急成長し、新規参入企業が多い国で、この戦略は、正しいのか

 

 

失敗が悪いわけではなく、失敗の原因がわからないことが問題

 

日本の改善魂は中国においてなかなか見られない

 

 

当然すべてとは言わないが。。。

 

 

 

 

 

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