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Unbot Group CEOのブログ。中国の最新市場動向を上海から発信。越境EC・訪日インバウンド・WeChat・Weibo・EC(タオバオ)etc...

アリババグループ(淘宝・天猫・アリペイ等)のジャック・マーCEO退任

元々、英語の先生だったジャック・マー氏が世代交代のために、2013年5月10日(昨日)で退任した

 

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淘宝10周年記念のイベントを、アリババ本社のある杭州で開いて、退任発表をしたらしい。

 

今年の1月時点で、5月に退任すること自体は発表してた

 

 

 

これからは、会長に退いて、「中国国内で24時間以内での商品配達が可能になる物流網を完成」させることに尽力するみたい

 

 

1000億元(約1兆6,000億円)をかけて

 

 

ジャック・マー氏といえば、チャイニーズドリームの体現者のような存在。今年でまだ48歳。

 

 

元々は、月収100元(1,500円)の英語の先生だった彼は、93年(29歳)で起業して、英語力を活かした翻訳会社を作る。

 

 

月商は、700元(10,000円)まで増えるが、オフィス家賃のほうが高かったらしい。

 

 

それでも、翻訳以外に、下着なんかの商材を小売して生計を立ててた。そんな中、3年目の95年(31歳)にたまたまアメリカに行った時にみたネット企業の現状に感激してネット会社をつくる

 

たったの10万元(150万円)で。 身の回りのものを売って、友人2人に借金をして作った。

 

最初は、情報誌「中国イエローページ」を開設

 

 

1999年(35歳)に、またまた借金をして50万元を元手に、香港に会社を設立。

 

 

それが、アリババだった

 

 

創業から、1番辛いときで口座に200元しかなかったという苦労をしつつ、2007年には200億ドル(2兆円)にのぼる超大型上場を果たしている。

 

 

創業からたったの8年で。

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日本の多くの人が知っているC2C型のECモール「タオバオ」のオープンは、2003年。1999年に開設したB2Bの取引プラットフォーム「アリババ」が軌道に乗り始めた直後だったらしい

 

 

 

実は、創業間もなかったアリババは、ソフトバンクの孫さんから投資を受けて基盤を作った

 

 

タオバオの創業にも孫さんの影響は絶大だった

 

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当時、アリババ(B2B)が軌道に乗り始めたばかりで、その報告に東京のソフトバンク本社を訪れたジャック・マー氏は、

 

孫さんから、「なぜC2Cのプラットフォームはやらないの?」

と言われ

「まだ、アリババが軌道に乗り始めたばかりですし、ゆくゆくは」

と答えた

 

 

その返答に、孫さんは

「C2Cのプラットフォームは今やるべき、やらないなら、他の会社に投資してやらせる」と

 

 

ジャック・マー氏は

「では、少し考えてすぐにお返事します」

と答えて帰ろうとすると

 

 

孫さんは追いかけてきて

「少し考えてじゃなくて、今ここで答えてください」

 

 

ここまで詰め寄られた、ジャック・マー氏は、さすがに

「では、やります」

と言って、タオバオの創業に至ったと

 

 

 

C2Cのタオバオの後に、B2Cのプラットフォームとして、「Tモール(天猫)」が08年にオープン。

 

いまや、この2つのプラットフォームで、年間1兆元(16兆円)の取引額をほこる

 

 

タオバオは、90%以上のシェア

Tモールは、50%以上のシェアをもつ、圧倒的に業界リーダー

 

 

 

しかし、ジャック・マー氏の行動力にもしびれるけど、孫さんのスピード感とタイミングにもしびれる

 

 

 

 

これからのジャック・マー氏の動きにも注目

 

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