中国ネットアパレル市場の動向を知りたいなら・・・・
中国には多くの日系アパレル企業が進出していますし、また、進出を考えている企業も多いはず。
すると当然、「中国のアパレル市場ってどうなのよ?」という疑問も多いはず。
とはいえ、アパレル業界なんてとにかくカテゴリが多いのが実情。
まず、女性服、男性服、子供服。それに、靴や帽子、運動服と沢山ある。
しかも、その中でも値段も違えば、販売チャネルも販売元も違う。
売れる時期まで激しく変わる。
とにかく、大きすぎるし、種類も多いので、全体の状況を把握するだけでも大変です。
ということで、今回は、中国のアパレル市場の中でも、ネット販売の概要を分かりやすく解説しましょう。
【解説項目】
- ネットアパレル市場ってどれぐらい伸びてる。
- 全ネットショッピング市場に占めるネットアパレル市場ってどれぐらい?
- ネットアパレル市場の中で、何が売れてるの?
- ネットアパレルの売れ筋チャネルってB2C?C2C?ショッピングモール(タオバオ)?
- ネットアパレルのB2Cのプレーヤーの勢力図は?
- ネットアパレルのプレーヤーってどこがどんな商材扱ってるの?ネットアパレルってどの時期に売れるの?
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- 全ネットショッピング市場に占めるネットアパレル市場ってどれぐらい?
12年度で前年度比55.6%増加。
13年度で34.6%と増加率は鈍化していくものの依然高い成長率を維持。
- 2ネットアパレル市場の中で、何が売れてるの?
11年度から約27%を維持。
ネットショッピング市場内でのアパレル市場は一定の規模を維持しながら成長していく。
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- ネットアパレル市場の中で、何が売れてるの?
ネットアパレル市場内では、「女性アパレル」が0.6%の微増、「男性アパレル」が2.6%の増加。その他(子供服、靴帽子、運動服)がシェアを落としている。
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- ネットアパレルの売れ筋チャネルってB2C?C2C?ショッピングモール(タオバオ)?
独立B2Cアパレルシェアが大幅に上昇。
逆に、C2CとB2Cのプラットフォームシェアが低下。
特にC2Cのシェアが、18.7%も急激に低下。
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- ネットアパレルのB2Cのプレーヤーの勢力図は?
タオバオモール(天猫)のシェアが若干低下。
京东商城や腾讯(QQ)が急激にシェアを拡大。
勢いがあった凡客(バンクル)や好乐买、麦网のシェアが落ちていってますね。
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- ネットアパレルのプレーヤーってどこがどんな商材扱ってるの?
上半分はネットのみで販売しているプレーヤー。
左側から、有名ドコロ。
08年にオープンしたラグジュアリー系の小売。1,2流ブランドを販売している。10年と11年にアメリカのVCから7000万ドルの出資を受けたので、広告をうちまくっている。
そのおかげもあってか、シェアが倍近くに伸びている。
唯品会同様、08年におーぷんしたラグジュアリー系の小売。1,2流ブランドというより、2流ブランドの扱いが多い。ここも11年にVCから2,000万ドルの出資を受けて、広告よく売っている。シェアは大幅に落ちてるようですが。。。
日本でも大人気の韓国アパレルブランド「DHOLIC」の中国版。日本で人気が出る前に中国では人気が出ていた。06年には中国進出してたので、ネット専門では早い方でしょうか。日系でここまで成功しているネットアパレルないかもしれない。個人的にも好きです。
ストリートブランドを中心に扱うECモール。しかも、男性メインとかなり異色。ZOZOに似たテイスト。日系のドメスティックブランド(マスターピース等)や欧米ストリートブランド(STUSSY等)が出店している。比較的中高価格帯。メディア事業もやっており、雑誌のクオリティーも非常に高い。ちなみに、創業者はまだ30代で南京で20代の時に親の実家を抵当に入れて借金して創業。個人的にも好きなサイトです。
B2Cのアパレルブランドとして中国では非常に有名。中国版ユニクロとも言われたりします。(ユニクロさんは心外だと思いますが)07年に中国Amazonの創業者が設立。欧米系のVCから大型の出資を受けつづけて、豊富な資金で広告を打ちまくりました。それも手伝って、11年時点で売上高60億元(800億円)、従業員数1万人の大手企業に急成長しました。忘年会に蒼井空を呼んじゃうようなノリです。w
アメリカ系の投資会社が作ったアパレル企業。96年創設。長らくネットB2C業界の大手だったのに、最近はあまり振るわないっぽい。
光通信の重田社長等から出資を受けて日本に留学していた中国人が作った下着ブランド。東京デザインのセクシー下着を格安で販売。確か社長の奥さんは日本人。
タオバオモールでの有名店舗。その名の通り韓国系デザインのアパレル商品を格安で販売。タオバオアパレルでは非常に有名。
OKbuyのロゴでお馴染みのフットウェア専門の小売ショップ。07年創設で、売上が09年5000万元、10年2億元、11年10億元と急成長した。ただ、12年のシェアは大幅に落ちたようですね。
OKbuyと同じように、フットウェア専門の小売ショップ。UIやサービス内容的にも、ほぼアメリカのザッポスのパクリのようなサイト。元百度の総監が立ち上げた会社。ここは、OKbuyより更にシェアを落としたっぽい。
下半分はリアル店舗での販売も展開する比較的大手のプレーヤー。
大体ご存知のプレーヤーだと思います。
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- ネットアパレルってどの時期に売れるの?
最も売れる時期は、クリスマス等イベントごとが重なる12月ですね。
特に、タオバオが「双十二」という12月12日のタオバオ最大のイベントがあり、B2Cのタオバオモール向けのイベントなので、大幅に取引額が上昇します。
その次に、中国の年末商戦時期です。
毎年変わりますが、春節の前(1月下旬または2月上旬)に大幅に伸びます。逆に春節中は物流もストップして買い控えるので落ちます。
その後は、5月の労働節(GW)で少し上がるまで停滞。
5月に少し上がって、徐々に夏物シーズンへ向けて伸びていき、7月にバーゲン等によって夏物ピークです。
8月はまた少し落ちて、9月下旬の国慶節前の中秋節辺りでまた少し持ち直します。
で、10月は国慶節休みのために少し落ちて、11月から冬物に入ります。
ちなみに、靴・帽子・カバンは年間通して、そんなにブレないですね。
7月(夏のバーゲン)と1月(春節前)がさすがに伸びるぐらいです。
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と、ここまで中国のネットアパレル市場の概要を見て来ました。
ザックリですが、なんとなく中国のネットアパレルの現状はわかりましたか?
今日の紹介資料を参考に、消費者の大きな流れやどんなプレーヤーが売れているのか等、少しでも掴んでもらえればと思います。
もう少し細かい話やツッコンだ話は色々ありますが、今日の目的は概要をザックリ把握することなので、ここでやめておきます。
例えば、、、、
そもそも独立B2Cプレーヤーのほとんどは赤字垂れ流し、烧钱(お金を燃やす)でのシェア争いって本当なの?
最初に出店するなら、独立ECサイトが良いの?C2Cタオバオが良いの?B2Cタオバオモール(天猫)が良いの?そもそもECじゃないの?。。。
などなど。
追々ご紹介できればと思います。
※ちなみに、もう少し詳細な資料もあるので、必要な方はお気軽にご連絡下さい。