中国インターネット業界事情〜上場企業分析〜
中国といえば、世界一、5億人を超えるネット人口を抱えるネット大国。
インターネット企業の躍進は未だに止まらない。
そんなネット大国の追い風の波にのって、上場を果たした業界の雄たちの現状は?
I Researchが発表したデータを基に簡単に解説。
中国ネット上場企業の本社分布状況。
北京が全体の52%を占める。やはり特に媒体系の事業は、国からの監視を強く受けるため、北京に本社を置くのがやりやすいのだろうか。
意外にも、広州はたったの2社。
◆設立時期
98年に、新浪,搜狐,腾讯など中国のネット業界を牽引するポータル系3社が設立されている。
また、99年も、未だに影響力の強い各業界の垂直大手ネット企業が乱立。
TOM(ポータル)、SouFun(不動産ポータル最大手)、E-long(旅行予約)、Alibaba(Taobao)(ECモール最大手)、Ctrip(旅行予約最大手)、51Job(就職サイト最大手)など。
意外と乐视网の設立が早く、忧酷の設立が遅い。
新浪(1.37年),搜狐(2.44年)は設立2年で上場している。。。
Ctripもわずか4年。
業界では、実に52%がネット広告。媒体事業。
ネットゲームで34%。想像以上に多い。
ECが4.5%と少ないところが現実だろう。
また、ナスダックとニューヨークへの上場が全体の74%も占めている。
ただ、近年の不正続きのネット上場企業の決算で、既に中国企業はアメリカでほぼ上場できなくなっているらしいが。
(友人が中国企業専門に投資コンサルをしている。彼は一社上場させているが、既に、その投資コンサルに未来がないため、事業転換した。)
時価総額ランキング。
QQやWeixinの腾讯と検索エンジン最大手の百度がダントツ。
個人的には、百度はかなり嫌い。。。検索結果はかなり不正確。欲しい情報が手に入らない上に、政府のいいなり。広告出稿時には、百度社内の統制が取れておらず、右往左往する。
Alibabaのジャック・マーCEOが言うように、市場には競争が必ず必要だ。
(まあ、そしたらタオバオ、アリババの独占はどうなるんだ?とは思うが。。。)
◆サービスカバー人口
4社がカバー人口4億人超え。完全におかしい数字wwすごいですね。
意外とカバー人口で搜狐が新浪やアリババを上回っている。
また、ニュース系サイトの凤凰网が2億人以上をカバー。半端ない。
中国では、急激なネット環境の整備とユーザーの増加によって、急成長するネット企業が多い。但し、海外のサービスをパクるスピードと技術力は想像以上であり、且つ、大手企業が新規のサービスにドンドン進出してくる。
更には、他国に比べても、スモールビジネスとしてドンドンサービスが立ち上がってくるので、通常の先進国よりもネットビジネスが難しいのではないだろうか。
とはいえ、急成長している企業も多く存在する。そういった会社には、身体だけ早く成長して、子供っぽい青年のように、企業規模だけ大きくなり、モラルや常識のない企業文化を持つ企業にはなってほしくないものです。
とてつもない影響力がある事を自覚して、サービスの質を常に改善してもらいたいものだ。